(2022年3月2日発行)

ロシアのウクライナ侵攻のニュース、とりわけ市民が巻き込まれたというニュースに触れるたび、大変な憤りとともにやるせない気持ちでいっぱいになります。早く状況が改善することを願ってやみません。

4月からの成年(成人)年齢引き下げを前に、報道や啓発ポスターなどが目立つようになってきました。先日ニュースで見かけましたが、「18歳に成人したらできること」の中で若者の関心がいちばん高いのが「クレジットカードを作れるようになること」だそうです。ここ数年のキャッシュレス化の進展もあり、クレジットカードを作りたいと考える若者が増えることは自然な流れかもしれません。とはいえ、クレジットカードは便利な反面、正しい使い方をしないとトラブルを招きがちです。特にクレジットカードの返済方法の一つである「リボ払い」は、よくわからないまま利用してトラブルに繋がるケースが少なくありません。今日は「リボ払い」について確認していきましょう。

◆リボ払い(リボルビング払い)とは◆

「リボ払い(リボルビング払い)」は、利用金額の支払をあらかじめ一定額に定めておく、クレジットカードや消費者金融の支払い方法の一つです。何回使っても、いくら利用しても、基本的に定額以上の支払いを求められることはありません。ただし、利用代金に返済期間中の金利がかかり、支払い額に利息(手数料)が上乗せされることとなります。

利用金額がいくらであろうと月々の返済金額が一定に抑えられ、家計への負担も抑えられますが、支払いが長期化するため支払い利息(手数料)もそれだけ膨れ上がります。また返済額が少ないことで「実際には沢山買い物をしているのだ」という認識が薄れるため、安易にクレジットカードを利用してしまうケースも多いのです。手数料が高いので利息などを含む総返済額はかなり膨れ上がります。多重債務に陥る原因にもなっています。

◆「意図しないリボ払い」に注意!◆

「クレジットカードを利用したら知らないうちにリボ払いになっていた」という「意図しないリボ払い」でトラブルになる事があります。リボ払いを利用する方法はいくつかありますが、次の2つの方法は意図しなくても必ずリボ払いになってしまいます。1.「リボ専用カード」

クレジットカード作成時に「リボ専用カード」を作ってしまうと、支払い方法がリボ払いに限定されてしまいます。このカードを利用すると必ずリボ払いになります。

2.「自動リボ設定」

クレジットカード作成時に「自動リボ設定」にチェックを入れてしまうと、支払いが自動的にリボ払いになってしまいます。チェックしなくても、初期設定が「自動リボ設定」になっているクレジットカードもあります。この「自動リボ設定」は設定解除すれば通常のカードに戻り、一括払いなどができるようになります。

この2つの方法は、仮に店頭で「一括払い」と指定して利用し、レシートに「一括払い」と記載されたとしも、自動的にリボ払いが適用されます。レシートと実際の支払方法が一致しているかどうかは「利用明細」で確認できます。こまめに確認することをお勧めします。

クレジットカード会社は、利ザヤの稼げるリボ払いを積極的に勧めてきます。ポイントや年会費の優遇などの特典に注目しがちですが、契約の際には中身をよく確認し、理解してから申し込むようにしてください。(青山)