(2025年3月5 日発行)

春とは名ばかりの風の寒い日が続いています。昨晩は我が家の周辺でも雪が降りましたが、冷たい雨に溶けてしまいました。今日も全国的に雨マークがついています。春が待ち遠しいですね。

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明後日の無料公開オンラインセミナー「投資信託の基本~目論見書も見てみよう」にお申込みくださった皆様、ありがとうございました。お申込みを締め切りました。申し込まれた皆様には、前日までにZOOMご案内メールをお送りします。しばらくお待ちくださいませ(届かなかった場合はお問合せください)。

今号の執筆は、岡直江が担当します。テーマは「決済用普通預金口座」についてです。

◆預金保険制度で全額保護してもらえる?!「決済用普通預金口座」

大切な老後資金を守るために、どのようにお金を管理していますか?

今回は、老いた時や預けている銀行等が破綻した場合でも困らない預金の管理方法として『決済用普通預金口座』についてお伝えします。

 今はまだ元気に行動できて、判断能力も十分だと、複数の金融機関を利用していることに不便を感じることはないかもしれません。けれども老いや病気、事故によりそれらが衰えたとき、管理は困難になります。

 例えば年金が振り込まれる口座と介護施設から指定された引き落とし口座が同じでなかった場合、口座間で預金を移す必要が生じることもあるでしょう。

 もし元気に老後を過ごせたとしても、複数の通帳、キャッシュカード、暗証番号を管理するのは若い今より大変になってきます。

 「ペイオフ〈預金保険制度〉は1,000万円までしか保障されないから仕方ない」という理由で複数の金融機関を利用されている方は『決済用普通預金口座』の活用を検討してください。

◆ペイオフ制度と決済用普通預金口座

まず、ペイオフを簡単におさらいです。

日本国内に本店がある銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫などが破綻した場合、預金者1人当たり元本1,000万円までと利息が保護されるのをご存じの方は多いですね。対象となるのは普通預金、定期預金、定期積立など、私たちに身近な預金です。そして、あまり知られていない決済用預金は「全額」が保護されます。『決済用普通預金口座』は金融機関が破綻してもペイオフによって全額が保護される決済用預金です。

決済用預金の要件は次の3つです。

・利息が付かない

・預金者がいつでも引き出せる

・公共料金などの引き落としや給与、年金の受け取りに使用できる

金融機関により『決済用普通預金口座』の商品名は異なっています。ゆうちょ銀行では振替口座、その他銀行では決済用普通預金、信用金庫・労働金庫では普通預金無利息型、信用組合では無利息型普通預金などです。

老い支度、エンディング、相続などのライフプラン講座でも、「取引金融機関やクレジットカードの枚数は必要最小限にしましょう」とお伝えしています。これを機に、我が家の老後資金の管理方法を見直してみてはいかがでしょうか。 (岡 直江)