(2025年6月6日発行)

急に暑くなり、うまく身体が対応できないわ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。来週はいよいよ梅雨入りのようです。気象病がメジャーになってきましたが、梅雨時分は不調になりやすいもの。くれぐれもご自愛ください。

さて、今号の執筆は東京のメンバーである牛山洋子が担当します。

◆住宅ローン、このままでいいの?◆

いよいよ、金利がない世界から金利がある世界になってきました。預貯金の利子が以前より増えたことで、実感されている方も多いことでしょう。

金利が上がるということは、預貯金にはプラスになりますが、借金となると違ってきます。特に高額のお金を長期で借りる住宅ローンの場合、固定金利は変わらないので影響を受けませんが、変動金利は市場金利の上昇と共に上がっていきます。金利が本格的に上昇したときに、大きな影響を受けるのが変動金利型の住宅ローンを組んでいるお宅です。

◆変動金利型住宅ローンの注意点

変動金利型について、注意点をあげていきましょう。変動型金利は通常、半年ごとに設定した基準日に、金融機関が適用金利を見直します。金利を上げても毎月の返済額はすぐに増えないことが多いのですが、これは元金と利息の合計額が毎月一定になる「元利均等返済」の場合、毎月返済額を原則5年ごとに見直す「5年ルール」になっているためです。

5年ルールでは、金利が上昇しても次回の見直しまで毎月の返済額は変わりませんが、金利支払いが増える分元金返済額は減ります。次の返済見直し時に、毎月の返済額が増額になることもあります。金利上昇が継続すると、変動金利型の元利均等返済は家計に大きな負担を与えます。

これからの金利上昇に不安を感じる方は、余裕資金があるなら繰り上げ返済も選択肢の一つになります※。ローン残高が多く残存期間が長い場合は、一部を固定型に借り換える考え方もあるでしょう。返済に行き詰まったり、教育費や老後の資金などの計画が大きく狂うことがないよう、わが家の住宅ローンを見直してみませんか。 

※住宅ローン控除を利用している方は、繰上げ返済により住宅ローン控除が適用されなくなる場合がありますのでご注意ください。

(牛山洋子)