◆いざという時に備える~地震保険の話◆
近年、地震の発生確率が低いとされていた地域でも、大きな揺れが相次いでいま
す。ひとたび被災すると、ローン返済中なら家を失っても借金が残りますし、年金暮
らしの方にとっては再建が困難な現実が待っています。
しかし、公的な支援だけでは限界があります。建物が全壊しても支援金は最大
300万円。個人の資産形成に税金を投入しないという原則があるため、生活再建に
は自助努力が欠かせません。
そこで、被災した個人の生活再建を支えるため、国と民間の保険会社が共同で運
営しているのが地震保険です。営利を目的としない、特別な制度になっています。
◆地震保険の特徴
地震保険のポイントは次の通りです。
・地震による損壊や火災、津波、液状化、山崖崩れ、噴火等による住宅や家財の損
害を補償する
・火災保険とセットで加入する
・火災保険金額の50%が上限で、5000万円まで
・迅速に保険金を支払うために、損害調査は住宅の主要構造部(屋根・柱・梁・
壁、基礎など)をカウントする
・損害は「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4区分で認定(全損は契約金
額の100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%の保険金が支払われる)
※損害認定は自治体の罹災証明書と異なり、 修理費そのものが支払われるわけではあ
りません。
◆マンションの地震保険◆
分譲マンションの場合は、共有部分をマンション管理組合が一括して契約します。
損害対象はマンションの躯体部分やエントランス、エレベーター、貯水槽などで、
修繕や再建には住民の合意が必要となります。
東日本大震災では、地震保険に加入していたマンションは修繕資金が確保でき、
住民合意から工事へとスムーズに進んだ事例も多かったようです。
一方で、火災保険に加入していても、地震保険は加入していないという管理組合
も少なくありません。いま一度、確認してみましょう。
地震保険は国民の相互扶助のために作られた保険です。危険な地域に住んでいて
も、耐震性の低い住宅に住んでいても、誰もが加入することができます。我が家
で自分らしく暮らすために、地震保険で住まいと暮らしの安心を手にいれたいで
すね。 (逆井芳子)
