◆意外と知らない「住民税」と「所得税」の違い
今回のテーマは「税金」、その中でも私たちの生活に身近な「住民税」についてお伝えします。
所得税と住民税は、毎月の給与明細などで一緒に表示されるため、「同じような税金」と思われがちですが、実は仕組みにはいくつか大きな違いがあります。今回は、特に知っておきたいポイント4つについて説明します。
◆ 税金がかかり始める年収が違う
最近よく耳にする「年収の壁」ですが、所得税と住民税では基準が異なります。2025年の税制改正で、所得税は年収160万円までかからなくなりましたが、住民税はおおむね100万~110万円から課税されます(自治体により差があります)。また住民税には、所得に応じてかかる「所得割」とは別に、所得に関係なく定額でかかる「均等割」があり、年収が低くても負担が生じる場合があります。
◆所得控除の額が少ない
税金を計算する際には、納税者の個人的な状況により課税所得を調整する「所得控除」という仕組みがありますが、住民税は所得税より控除額が少ないものがほとんどです。そのため、同じ収入でも住民税の方が所得税より税金がかかりやすくなっています。2025年度の所得税で大きく改正された基礎控除も、住民税には反映されていません。
◆税率は一律
所得税は収入が増えるほど税率が上がる仕組み(超過累進税率)ですが、住民税(所得割)は一律10%です。シンプルですが、収入が少なくても一定の負担がある点は先に述べた通り。注意が必要です。
◆前年の所得に対して翌年に払う
住民税は「前年の所得」をもとに計算され、翌年に納付します。就職2年目で手取りが減ったり、退職後に(その年中に再就職しなかった場合)まとまった請求が来たりするのは、この仕組みが原因です。退職前におおよその金額を確認しておくと安心です。
住民税は、お住まいの自治体の大切な財源で、身近な住民サービスを支えています。ぜひ一度、自治体の税金の使い道にも目を向けてみてください。
(栃木純子)
