◆2026年度の年金制度改正について

年金制度改正のうち、今年と来年改正される事項について確認しましょう。

◆在職老齢年金の基準額引き上げ(2026年4月〜)
働きながら年金を受け取る人の“働き控え”を防ぐため、在職老齢年金の基準額が51万円→65万円に引き上げられます。就労継続の選択肢が広がり、働き方に合わせた受給がしやすくなります。

◆iDeCo・企業型DCの拡充(2026年12月~)
確定拠出年金は、今年から来年にかけてより便利になります。
・企業型DCのマッチング拠出で、従業員掛金が事業主掛金を超えてはいけないという制限が撤廃(2026年4月~)
・iDeCo・企業型DCの拠出限度額は、1号被保険者が月額75,000円、2号被保険者が月額62,000円に引き上げ予定(2026年12月~)
・iDeCoの加入上限年齢が70歳未満に延長され、60歳以上で国民年金の被保険者でない方も、条件を満たせばiDeCoの加入や継続拠出が可能に(2026年12月~)
長く働く時代に合わせ、より柔軟な資産形成ができるようになります。

◆厚生年金の標準報酬月額の上限引き上げ(2027〜2029年)
賃金上昇を踏まえ、標準報酬月額の上限は65万円→75万円に段階的に引き上げられます(2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円)。

◆ 社会保険の適用拡大(2027~2035年)
パート・アルバイトの社会保険加入は、今後10年をかけてさらに拡大されます。
・企業規模要件の縮小:次の拡大は2027年10月(51人以上→36人以上)
・賃金要件の撤廃:全国の最低賃金が1,016円に達するのを見極め、公布から3年以内に実施
・個人事業所への適用拡大:2029年
10月から、農業・飲食業など現在対象外の業種も含め、常時5人以上の全ての個人事業所が対象に
働き方の多様化に合わせ、より多くの人が保障を受けられる仕組みになります。

今回の一連の改正は、「できるかぎり公平な年金制度にする」ことが目的です。人によって影響が異なるため、ご自身やご家族の働き方に照らして早めに確認しておくと安心ですね。 (牛山洋子)