(2025年7月20日発行)

梅雨が明け、本格的な夏に突入しました。ターミナル駅では大きな荷物を抱えた親子連れの姿も目立ちます。お出かけの機会が増える方も多いかと思います。熱中症対策を万全に、楽しい夏休みをお過ごしください。

今号の執筆は、愛知のメンバーの野村由季より、若者の学びを支える施策についてお伝えします。

◆高校授業料が「みんなに」無償化へ~教育負担軽減の取り組みが進んでいます

2024年に日本で生まれた赤ちゃんが70万人を下回ったそうです。合計特殊出生率は直近のデータで1.15。人口減少が叫ばれて久しいですが、未来を担う若い皆さんが安心して学べる環境づくりが進んでいます。

◆2025年度から公立高校授業料無償化の所得制限が撤廃

2010年に始まった「高等学校等就学支援金制度」により、対象家庭には11万8,000円が支給されるようになりました。これは公立高校の授業料年額に相当する金額で、公立高校の授業料が実質無償化された形となりました。また私立高校に通う生徒に対しては、世帯の所得に応じて加算支給が行われ、現在では11万8,000円から上限39万6,000円の範囲で就学支援金が支給されるようになっています。しかし、この「高等学校等就学支援金制度」は、世帯の所得により対象が限定されていました(世帯年収目安約910万円未満)。

2025年度からは、この所得制限が撤廃され、すべての家庭に対して年額11万8,000円が支給されるようになります。つまり、公立高校に通う生徒のいる家庭にとっては授業料の完全無償化が実現し、私立高校に通う生徒のいるすべての家庭で最低11万8,000円の支援が受けられるようになります。

◆「無償化」の意味

「無償化」とは「支給により実質無償」になることです。実際に扶養者の銀行口座に入金がある訳ではありません。生徒から学校に提出された申請書が都道府県を経由して国に届き(※)、国が都道府県に費用を交付。それが学校に授業料として支給される流れです。(※保護者が直接オンライン申請を行う都道府県もありますので、詳細手続きについては学校にご確認ください)

◆2026年度には私立高校も所得制限を撤廃予定

私立高校でも、2026年度から加算支給の所得制限の撤廃や加算額の引き上げ(39万6,000円→45万7,000円)が予定されています。既に東京都・大阪・神奈川県・千葉県など一部自治体では、独自に無償化や上乗せ支援を実施しています。

◆大学生を持つ家庭にも朗報

大学生など若者に対しても、2025年度には「多子世帯の大学無償化制度」、学生アルバイトの収入に対する所得税軽減措置などの制度改革が予定されています。

世の中の変化にアンテナを高くしながら、情報と時間を味方にし、教育費を準備していきたいものですね。(野村由季)