(2021年12月1日発行)

日本列島を縦断するかのように進んだ低気圧の影響で東京は季節外れの気温の高さ、風も強く、穏やかとは言い難い師走の始まりとなりました。オミクロン株という新たな脅威も出現しています。年末に向けて行事も増えますが、どうぞお気を付けください。

◆オンラインセミナーを開催しました◆

11月26日にオンラインセミナーを開催し、全国から41名の方にご参加頂きました。ご参加下さった皆様、アンケートにもご協力下さいましてありがとうございました。次回は来年2月頃を予定しております。またこちらのメールマガジンでご案内致します。

◆本の紹介~長寿時代を生きるための参考書~

今年度の人気講座に「ゆるやかな老い支度」があります。10月に大阪で開催された同講座は会場・オンラインあわせて80名余りのご参加を頂くほどの人気でした。老後に向けての関心の高さが伺えました。

講座を担当した藤井が以下でご紹介する本も、老い支度を考える上で素敵なヒントになりそうです。

◆「50代ではじめる快適老後術」

本日ご紹介するのは、エッセイストの岸本葉子さんの「50代ではじめる快適老後術」(大和書房)です。文庫本の帯には「10年後を考えながら、暮らし、整えましょ。」とあります。

皆さん、若い頃は親よりも年上の50代って随分年配者だと思っていませんでしたか?でも自分が年を重ねると50代って現役バリバリ、まだ若くて元気いっぱいだと感じている方が多いのではないでしょうか。しかしそうは言っても50代は、すこしずつ体調の変化や年齢を感じ始める年代です。

この本は、岸本さん自身が、「自分がもう50歳だなんて…」と思いつつ、ふとした時に衰えを感じる今から、老いに向かう生活準備をした方がよさそうと、実践していることを紹介されているものです。

岸本さんの老後術は、日常生活の様々な場面で実践されています。人との距離の取り方、家電製品や日用品の選び方、買い物や料理にはじまり、老後の住まいや健康管理、美容やおしゃれまで取り上げられています。さらに脳を刺激した老化予防、人生を味わい深く生きるための時間の使い方など、エッセイとして読むだけでも、共感する部分が多々あります。

私がなるほど、と思ったことのひとつは、服を「外出用」と「家用」に分けないというところでした。人生の多くの時間を家で費やす時に、わざわざランクを落とした服でわが身を包んでいるっていうのもどうなの?と問われギクッとしました。コロナで外出の機会が激減している中、この辺りから変えることで生活も変わりそうな予感がします。

年代とともに少しずつ暮らしも変化しますが、この本を読むと、積極的に変化させることを考えた方が良いなと思えます。そしてまだ老後には早い「50代ではじめる」というところにもヒントがありそうです。(藤井)