今朝、吹き溜まりに落ち葉が少し積もっているのを見つけました。急速に秋が深まっているようです。朝晩と日中の気温差に身体が追い付かないこの季節、外は依然新型コロナやインフルエンザも流行中です。どうぞご自愛ください。

◆無料オンラインセミナー、開催中です◆

無料オンラインセミナーの10-11月の3回連続企画が始まりました。本日開催の「年金」講座ではご質問もたくさん頂き、皆様が自分事として聞いてくださっているのを感じました。次回「40代から考えるセカンドライフの家計」は今度の日曜日開催です。お楽しみに。

<40代から考えるセカンドライフの家計>

日 時:2023年10月22日(日)10:30~11:40

講 師:鈴木志のぶ(当会メンバー)

<プラチナ世代のライフプラン~人生100年時代に備える>

開催日時:2023年11月2日(木)14:00~15:10

講 師 :寺田滋子(当会メンバー)

(両講座とも定員50名、参加費無料)

お申込みは下記からどうぞ。

https://forms.gle/4ioNoriTYCZrW52SA

◆知っておきたい障害年金制度◆

本日の「年金」講座でも軽く触れましたが、日本の公的年金制度は「人生のもしも」を支える重要な社会保障制度です。老後の生活を支える「老齢年金」のほか、障害を負った時に支給される「障害年金」、家計の支え手が亡くなった時に支給される「遺族年金」があります。障害年金は、実はがんや糖尿病等の内部疾患の方も対象となります。また近年では、精神障害による受給が増えています。障害年金についての知識を持つことは大切ですね。そこで今日は、「障害年金」について確認します。

◆障害年金とは?種類は2つ◆

障害年金は、病気やけが等で「障害の状態」となった時に支給される年金です。

障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2つがあります。障害の原因となった病気やけがの初診日(初めて病院を受診した日)に、どの年金制度の被保険者だったか(加入していたか)により、受けられる年金の種類が変わってきます。

国民年金の被保険者には「障害基礎年金」が支給され、厚生年金の被保険者には「障害厚生年金」が支給されます。厚生年金の被保険者は国民年金の第2号被保険者でもあるので、障害の程度が(障害基礎年金の受給要件である)障害等級1級・2級の場合は、障害基礎年金と障害厚生年金が支給されます。

◆障害年金の支給要件◆

障害年金を受けるためには、3つの要件を満たすことが必要です。

1.初診日に国民年金または厚生年金の被保険者であること(または、年金に加入していない20歳未満や60歳以上65歳未満の期間で、日本国内に住んでいるときに初診日があること)

2.初診日の前日の時点で、前々月までの被保険者期間のうち「保険料納付済期間+保険料免除期間」が3分の2以上ある、または初診日に65歳未満の場合は前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと

3.障害認定日に、一定の障害状態であること

・障害基礎年金:障害1級または2級

・障害厚生年金:障害1級・2級・3級

◆障害年金の「障害の程度」

障害年金の対象となる障害の程度は、「障害等級表」に定められています。

1級:他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできない状態。(入院や在宅介護が必要で、活動範囲がベッド周辺に限られる)

2級:必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働収入を得ることができない状態。(入院や在宅で、活動範囲が病院内や家屋内に限られる)

3級:日常生活にはほとんど支障ないが、労働について著しい制限がある、または著しい制限を加える必要がある状態。

具体的なケース(病気)としては、視覚障害や聴覚障害、手足切断等の肢体不自由、人工肛門等の外部障害に加え、がん、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患、人工透析等の内部疾患や、うつ病、統合失調症等の精神障害が該当します。

◆障害年金の支給額◆

障害基礎年金の年金額は、1級が99万3,750円、2級が79万5,000円です(令和5年度)。2級が老齢基礎年金の満額支給の額と同じで、1級はその1.25倍となります。障害基礎年金は、子どもがいると加算が付きます。満18歳までの子どもがいる場合は、子の人数に応じて一定額(子ども2人までは1人22万8,700円、3人目以降は1人7万6,200円)が加算されます。

障害厚生年金の年金額は、加入期間と標準報酬額により算出されます(報酬比例部分)。2級が報酬比例部分、1級はその1.25倍です。障害厚生年金1級と2級には、配偶者加給年金も加算されます。

障害厚生年金3級は報酬比例部分のみで、最低保証額が定められています(令和5年度は58万6,300円)。

なお、障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。

障害年金の手続きはかなり複雑です。障害年金を受けることを検討される場合は、年金事務所などで事前にご相談されることをお勧めします。(青山)