(2022年2月2日発行)

世界的に物価高が進んでいます。今後の家計への影響が気になりますが、今の生活に心配事が出てくると、じゃあ老後の生活はどうなるの?と、さらに先のことが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日は、老後について考えたいという方にお勧めの本を、藤井よりご紹介させて頂きます。

◆【一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください】

 2019年6月、金融庁金融審議会の市場ワーキング・グループが取りまとめた報告書、「高齢社会における資産形成・管理」が公表されました。すると「老後の生活のためには年金だけでは不足し、老後資金が2000万円程度必要」という記述がマスコミで大きく取り上げられ大問題になりました。皆さんの周りでも「本当にそんなに必要なの?」「2,000万円なんてとても準備できない!」などと話題になったのではないでしょうか?

今回紹介するのは、2020年4月に発行された『一般論はもういいので、私の老後のお金『答え』をください』(日経BP発行)と言う長いタイトルの本です。著者の井戸美枝さんは、ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士で、社会保障審議会の部会委員や、確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員などを歴任し、テレビや新聞、雑誌などでも活躍されている方です。

タイトルだけ見ると、井戸さんから「あなたは〇〇〇万円必要」とズバリ答えてもらえそうですね。しかし残念ながらそんなに簡単に教えてもらえません。でもガッカリしないでください。井戸さんは、この本の「はじめに」のところで次のように書かれています。

老後のお金の不安はどうしたら解消されるのか?誰にでも当てはまる正解はなく、その人それぞれの生き方、意思にマッチした「特注品の答え」があるのだと思います。そしてその「特注品の答え」に出会うためには、何でも自分でやってみることが大事なのです。(中略)この本では、数多くの計算事例を通じて、読者の皆さんが「特注品の答え」に出会えるように工夫しました。

 そうなのです。答えが自分で出せるように導いてもらえるのがこの本なのです。「お金に困らない人生のルール」「年金の確認」「老後のお金を考える年代別TODOリスト」「年金の増やし方」と順番に読み進む中で、答えを見つけられるよう道案内してもらえます。カラーの表や図解が多いので、数字が苦手な人にも分かりやすく解説されています。

 長い人生の後半になって、お金の不安を感じながらの生活は厳しいですよね。だからこそ漠然と不安に思うのではなく、実際に自分でやれることはやってみる、そして数字を確認する作業が必要なのです。急がば回れです。自分に合った「特注品の答え」をこの本を参考に見つけてください。(藤井)